木炭のブログ

理学療法士です。趣味はロードバイク。最近トレイルランニングを始めました。ペットにハリネズミ飼ってます。

理学療法士がマッサージする人と思われている件

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みなさん、こんにちは。木炭です。

 

さて、理学療法士と聞くとみなさんは

どのようなイメージがありますか?

 

世間では「理学療法士 ≒ マッサージする人」という認識が

少なからずある、といった印象が私にはあります。

 

私は、理学療法士がこのように認識されていることを

少し残念に思っています。

 

理学療法士の中には、「マッサージする人」と言われると

怒る人や不快感を表す人も少なくなく、

マッサージ自体を行うのに抵抗がある理学療法士もいるくらいです。

 

現に私が訪問で施設に行くと、

「〇〇さ~ん、マッサージの先生きたよ~。」

という感じで呼ばれます (^-^)

 

介護に携わる施設スタッフでさえ、この認識です。

理学療法士=リハビリする人?=マッサージする人」

といった認識でしょうか。

 

本日は、

  1. なぜ、理学療法士がマッサージする人と思われているのか
  2. なぜ、そう思われることに嫌悪感を抱くのか
  3. 認識を変えるには、どうすれば良いか?

について、私の考えをお話ししていきたいと思います。

 

 

1.なぜ、理学療法士が「マッサージする人」と思われているのか

理由は単純で、

「マッサージしている理学療法士が多いから」

です。

 

言っておきますが、

理学療法士がマッサージをすることは悪くありません

 

ただ、マッサージのみでリハビリを終了する理学療法士が多い

ことが問題なのです。

 

理学療法士がリハビリを実施する目的は多岐に渡りますが、

大雑把に言えば、「ケガや病気で低下した機能を向上(回復)させる

ことになります。

 

なので、マッサージをするにも「目的(理由)」が

必要になってきます。

 

ところが、明確な目的(理由)もなく

ただ「患者さんが満足するから」という理由で、

終始マッサージをしている理学療法士が多いように感じます。

 

理学療法士は「リハビリをする」のが仕事です。

 

マッサージのみを行うのであれば、

あん摩マッサージ指圧師というマッサージの

プロフェッショナルがいます。

 

私たち理学療法士は「リハビリをする」のが仕事で

マッサージはリハビリをするための手段のひとつです。

 

したがって、理学療法士がマッサージを実施するのであれば

「〇〇のためにマッサージをする」といったように

明確な目的(理由)を持ってマッサージを実施するべきです。

 

そうしない限り、「理学療法士≒マッサージする人」

という風潮は消えないと思います。

 

2.なぜ、「マッサージする人」と思われることに嫌悪感を抱くのか

私は、マッサージする人と思われることに嫌悪感はありません。

 

しかし、私の周りには嫌悪感を抱く理学療法士が数人います。

その中には「あえてマッサージをしない」人もいます。

 

では、なぜこのような人は

「マッサージする人」と思われることに嫌悪感を抱くのでしょうか?

 

それは、「理学療法士であることにプライドがあるから」です。

 

少し話が脱線しますが、ここ数年でマッサージのお店が増えましたよね。

 

そのお店で働いている人の中には資格を持っている人は少なく、

また解剖学などの知識が皆無な人が多いそうです。

(※学生時代にマッサージ店でアルバイトをしていた友人より)

 

嫌悪感を抱く理学療法士は、

そういう人たちと同じように思われるのが嫌なのでしょう。

 

プライドを持つことは大切ですし、

理由はともあれ差別化を図るために精進するのは

良いことだと思います。

 

ですが、プライドだけ高く

精進する意欲がまるでない理学療法士もいます

 

そういう理学療法士は、

「マッサージをしない」というこだわりを

持っていることが多いです。

 

「マッサージ店の店員と同じと思われたくない。

だからマッサージをしない。」という思考です。

 

私はこのような思考は非常にもったいないと感じます。

 

マッサージは手軽にどこでもできるリハビリの手段のひとつです。

 

マッサージには、痛みをとったり筋緊張を低下させることによる

身体機能の向上だけでなく、「気持ちが良い」といった

精神機能の向上も期待できます。

 

マッサージ店の店員は、「気持ちが良いという満足感」

つまり「精神機能の向上」に特化していると私は考えています。

 

であれば、マッサージ店の店員と差別化を図りたい理学療法士

痛みをとったり筋緊張を低下させる「身体機能の向上」に

特化すれば良いのではないでしょうか。

 

「差別化を図るためにマッサージをしない」というのは、

あまりにもったいなく感じます。

 

 

3.「マッサージする人」という認識を変えるには、どうすれば良いか?

理学療法士もリハビリの手段としてマッサージをするので、

「マッサージする人」というのは間違いではありません。

 

なので、ここでは「マッサージ(のみ)する人」という認識を変えるには

どうすれば良いのか、私の考えをお話ししていきたいと思います。

 

資格って様々なものがありますよね。

などなど、これらは数ある資格の中のほんの一部です。

 

さて、みなさんはこれらの資格がどのようなものかご存じですか?

資格の名前からある程度の予想はできますが、はっきりした内容までは

調べてみたり、実際にその資格を持った人と関わらないと分からないですよね。

 

理学療法士も同じなんです。

というか、理学療法士はその名前からどんな内容かを予測しにくい分、

他の資格と比べて認識されにくいと思います。

 

では、どうすれば

理学療法士=マッサージ(のみ)する人」という認識を

変えることができるのでしょうか?

 

それには以下のことを実施していく必要があると思います。

1.目的のないマッサージをしない

これは先ほど述べた通りです。

マッサージをするのであれば、明確な目的(理由)を持って

実施するようにするべきだと思います。

 

2.患者さんと家族さんにリハビリの内容と目的を説明する

実施するリハビリ(プログラム)の内容とその目的を

患者さんのみならず、家族さんにも説明するようにします。

 

これは基本的なことですが、実は忘れがちです。

 

患者さんの中には、ただ理学療法士に言われた内容を

淡々と実施している人もいます。

 

しかしそれでは、理学療法士とはどのような職業なのかは

あまり理解されないでしょう。

 

リハビリ(プログラム)の内容を患者さんと家族さんに説明することで、

理学療法士はこんな職業なんですよ。」ということを間接的に

伝えることができます。

 

3.講演会を実施する

これは労力と時間が掛かるので

あまり実用的ではないかもしれません。

 

講演会はなにも大規模なものでなくとも

地域の人たちを対象にした簡単なもので良いと

思います。

 

私は過去に、パーキンソン病の方に向けた体操を

地域の方々を対象に講演したことがあります。

 

このような活動をすることで、

理学療法士の認知度を上げるとともに、

理学療法士仕事内容も知ってもらうことができます。

 

 

 まとめ

理学療法士は、徒手療法や運動療法、物理療法など

様々な方法を用いて、ケガや病気で低下した機能を向上(回復)させる

お仕事です。

 

しかし、世の中ではまだまだ理学療法士の認知度は低く、

「マッサージする人」と認識されています。

 

その原因のひとつに、

目的(理由)のないマッサージのみを実施する

理学療法士がいることが挙げられます。

 

多くの人に、きちんと「理学療法士」を知ってもらうためにも

私たち理学療法士一人ひとりが、きちんとした「理学療法」を実施する

必要があると私は考えます。

 

それでは、本日はこのへんで。ではでは(^^)/

 

 

(※他にこんな記事も書いています☟)

jitensha-bike-harinezumi.hatenablog.com

 

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