木炭のブログ

理学療法士です。趣味はロードバイク。最近トレイルランニングを始めました。ペットにハリネズミ飼ってます。

建前ってなんだよ!(新・社会人や社会人になる方へ)

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 本日は、タイトルにある通り「建前」について

記述していきたいと思う。

 

はじめに断っておくが、私は建前」が不要とは考えていない

人間関係を築くうえでは、「建前」は必要不可欠だろう。

 

だが、私は「建前」に腹が立っている

厳密にいうと、「建前」を自分を守るために使っている人間にだ。

 

世の中には建前が多すぎる。

特に社会に出れば、それが顕著なものとなる。

 

そして建前の裏側にあるもの、つまり本音を探る能力(=空気を読む)を

必要以上に求められる

それができない者は、まるで異端児のように扱われる。

 

「建前」とは、なんなのか? について

 私の考えを、体験談を交えて記述していく。

 

 

 

「建前」の意味と例

「建前」を辞書で引いてみた。

 すると以下のように記載されていた☟

表向き、そのようになっている方針、原則。

                   (※明鏡 国語辞典より引用)

 

なるほど。

概ね、想像していた意味と同じだ。

 

ちなみに、「建前」と反対の意味、対義語は「本音」である。

 

「本音」を辞書で引いてみると☟

本当の気持ちや考え。また、それを言い表すことば。

(※明鏡 国語辞典より引用)

とあった。

 

ここで建前とはどういうものか、例を挙げて説明する。

 

ある社員が、みんなにお菓子を作ってきてくれた。

だが、そのお菓子はまずかった。

  • 建前 ➡ おいしかったです。でもお菓子作りって大変だろうから、

         無理しないでくださいね。

  • 本音 ➡ まずかった。もう次からは持ってこないでくれよ。

という具合である。

 

先ほどの「建前」の意味と照らし合わせて、上の例を見ていこう。

 

「建前」でも「本音」でも共通しているのは、

「もうお菓子を持ってこなくていい」ということ。

 

異なっているのは、その理由である。

 

本当の気持ち、つまり「本音」は、「まずかったから」。

対して表向きの理由、つまり「建前」は、「お菓子作りは大変だから」となる。

 

 

建前に腹が立つ理由 

冒頭で述べたように、私は「建前」に腹を立てている。

それは、「建前」を自分を守るために使っている人間があまりに多いからだ。

 

先ほどの「建前」の例を見てほしい。

この例で、「建前」を「相手を傷つけないため」に使ったのであれば、

大いに結構だし、使うべきだと思う。

 

しかし、大半の人間は、

  • 「その人や周りの人に嫌われたくない」
  • 「作ってくれたお菓子をまずいというような、冷たい人間と思われたくない」

など、自分を守るために「建前」を使っていると私は強く感じる。

そこに腹立たしさを感じるのだ。

 

 

私の「建前」に関する失敗談

忘年会での服装

入社1年目、初めての職場の忘年会でのことである。

 

忘年会の日が近づいてきたある日のこと、社内に忘年会の案内が掲示されていた。

 

そこには、このように記載されていた。

「服装:基本的に自由。ただし、華美でないものに限る。」

(※華美:派手でぜいたくなこと 明鏡国語辞典より引用)

 

私はどのような服装で行けば良いか分からず、A先輩に相談した。

 

するとA先輩は、

「(案内に)書いてある通り。ジーパンとかじゃなければ良いよ。」

という返答であった。

 

悩んだ末、私はえり付きの白い長袖シャツとベージュのチノパンで出席した。

しかし、現地に到着して衝撃の光景を目の当たりにした。

 

まわり全員が、スーツで来ていたのだ。

それもしっかりネクタイを締めて。

 

私は、愕然としたし、非常に恥ずかしい想いをした。

 主任には、「常識を考えろよ…」と呆れられた。

 

ちなみに、相談したA先輩はしっかりとスーツで来ていた。

 

先輩を激怒させた

入社3年目。後輩もでき、少し仕事にも慣れてきたころだ。

 

この職場では年に1度、お客を対象にした簡単なパーティーを開くのが

恒例となっている。

 

そのパーティーは、業務終了後に行われ、およそ3時間ほど開催される。

パーティーの準備から、当日の食事や出し物、片付けに至るまで、

そのすべてを職員がやることになっている。

言うまでもないが、残業代という賃金は発生しない。完全なタダ働きだ。

 

私は、1年目と2年目は出席していた。

ところが、3年目になって一部変更があったのだ。

それは、「土曜日に、曜日を変更する」というものであった。

 

それまでは平日に開催されていたのだが、「土曜日の方が参加しやすいだろう」

という理由で変更になったようである。

 

土曜日は、会社が休みの日。

平日の仕事終わりにするならまだしも、何が悲しくて

休みの日に会社に行って、仕事しなければならないのか!

 

パーティー開催が近づいたある日、当日出てこれるかどうかの話し合いが行われた。

※今考えれば、この話し合いも「建前」であったと思う。

 

話し合いは、「当日、出てこれるものは挙手を。」というシンプルなものであったが、

主任はしきりに「これはあくまで、業務だから。有志だから。」と言っていた。

 

私は、特に用事はなかったが、挙手しなかった。

「単純に行きたくないし、有志と言ってるからいっか。」と軽い気持ちだった。

 

しかし後日、B先輩(パーティー開催の責任者)の耳に、

「私が用事もないのに当日出席しない」という情報が入ってしまった…

※数人に当日の予定を聞かれ、「特にない」と言ってしまっていた

 

そして、B先輩は大激怒。

殴られはしなかったが、他の職員の前で暴言・罵声の数々を浴びせられ、私は平謝り。

 

主任にも呼び出され、事の経緯を説明するが、「お前が悪い。」と一蹴。

私は、「有志なんですよね?」と何度も質問するも、

主任は最後まで、「空気読めよ」の一点張りであった。

 

 

どちらの前の職場での出来事である。

大きな出来事は上の2つであるが、小さいものを含めれば数えきれない。

結局、私はこの職場を4年で辞めた。

 

 

その「建前」っている?

先ほどの、私の「建前」に関する失敗談をもとに話をしていく。

 

忘年会の件では、忘年会の案内に「スーツ着用」と書けばいいではないか。

なぜ、「服装は基本的に自由」と書いたのか。

もし本当に自由であれば、主任に「常識を考えろよ」と言われる筋合いはない。

主任の言う常識はきっと、その会社内の非常にせまく・くだらない常識なのだろう。

 

先輩を激怒させた件では、「みんな参加するように」と言えばいいではないか。

そう言ってしまえば、仕事になってしまい、賃金を支払う義務が生じてしまうから

だろうが、実際仕事なので賃金の支払いは当然である。

 

ちなみに主任がしきりに口にしていた「業務だから。有志だから。」という意味を

今更ながらに調べてみた。

 

それぞれの意味は、以下の通りである☟

業務:職業・事業として日常継続して行われる仕事
有志:ある事柄に関心を持ち、それに関わろうとする志があること。また、その人。

                                (※明鏡 国語辞典より引用)

 

ほうほう。

 

ではまず、「業務」からいこうか。

 「仕事」って書いてるじゃん!ハッキリ書いてるじゃん!

しかも「日常継続して行われる」って書いてるだろ!パーティーは年に1回だろうが!

 主任は、「仕事じゃないからな」的な感じで言ってたんだろうけど、仕事だからな。

 

賃金払え!!

 

ところが…

ネットで調べてみると、「業務」と「仕事」は違うという記事がちらほら。

なんだよ、それ…  意識高けえよ…

 

 

次に「有志」いこうか。

 関心ねえし、関わろうとする志もねえよ!微塵もねえよ!

つまり自由参加ってことだろ?なら行くも行かないも自由だろうが!

行けない理由なんかいらねえだろうが!

 

賃金払え!!

 

 

まとめ

「建前」は必要である。

 

しかし、それは相手を傷つけずに本音を伝えるためであり、

決して自分を守るために使用すべきものではない

 

世の中の人間は、とにかく本音を隠したがる。

その理由は、「本音を知られるのが恥ずかしい」とか、

「本音を伝えて嫌われるのが恐い」などであろう。

 

そして皆が同様に、このような間違った「建前」の使い方を

しているうちに、「建前」から「本音」を読み解くことが、

美徳とされたのではないだろうか。

 

したがって、今の世の中では、間違った使い方の「建前」が

必要不可欠になってしまったし、それが素晴らしいことのように

されてしまったのである。

 

片腹痛いわ!!!

 

とはいっても、私の失敗談にあるように、社会では往々にして、

建前から本音を読み取ることが求められる

 

本音に気付かず、建前をそのままの意味で読み取ってしまうと、

私のようになる(笑)

 

 

 

これから社会人になる方や新・社会人の方へ

 

これからの人生、「建前」を求められる機会は山のようにあるだろう。

それに反発することを私はおすすめしない

「こころ」が、疲れてしまうからだ。

気にくわないだろうが、素直に本音の部分を汲み取ろう。

 

しかし、あなたが「建前」を使うときには、

「相手を傷つけずに、本音を伝える」ときのみにしてほしい。

 

そのほんの小さな積み重ねが、やがて世の中の間違った「建前」を

なくせるかもしれないから。

 

 

(※他にこんな記事も書いています)

jitensha-bike-harinezumi.hatenablog.com

 

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